REVIEW: B'z ★SURVIVE

 「新しい。」それが率直な感想だ。僕はIN THE LIFE がB'zの最高傑作であるとずっといってきたが、このアルバムはそれに匹敵するものだと思う。いや、ミュージシャンとしての完成度は格段上をいっているといわざるを得ない。
 たしかに、前作LOOSE の出来は素晴らしいものであったが、アルバムとしてはシングルの寄せ集めてきな感じがしてアルバム全体を貫く「色」というものが見当たらない。一曲一曲のベクトルが違う方向を向いている。(そこが「LOOSE」なのであろうが。) かつての IN THE LIFE はそのジャケットと同じ様にセピア色だった。ストリングスを多めに使った楽曲構成と稲葉氏の喉の奥から出るような低くおさえた歌い方がその「色」を醸し出している。
それではSURVIVEの「色」とは何であろうか?一言で何色である、と断言するのは難しい。ただ、華やかな色ではないだろう。どんよりとした暗い色。黒色じゃない。明かりがないという意味の暗さだ。そう歌詞カードの1ページ目のプレゼンテーションホールの待合室の感じがぴったりであろう。これから何かすごいことが始まる、嵐の前の静けさ。
始まり。それには華やかなものもあっていいだろう。しかし決心に満ちた彼らの始まりは夜の闇が迫ってくるように僕らを包み込む。そう、このアルバムは彼らの決心なのだ。
確かにCDをだせば何週間も一位を独走し、ミリオンセールスが確実であった頃とは違う。B'zの時代は終ったという人もいるだろう。しかし、彼らは常に自分の音楽を形成し、流行に流されることなく「新しい」ものを追求している。 “SURVIVE”とはこの業界に「生き残る」というような貧弱な意味ではない。自分の意志が「生き抜く」という確固たる信念だ。

「新しい」点をいくつか挙げてみる。

アレンジャーに新しい人を起用している
“DEEP KISS" ではいろんなエフェクト(を大胆に使っている。
“スイマーよ”の打ち込み。
“FIREBALL"ではシンセを使っていないこと。
“DO ME”のメロディーを無視した語り(叫び?)と「迷える子羊ちゃん」。
“泣いて泣いて泣きやんだら”の引き気味の歌い方。
“だったらあげちゃえよ”の多人数でのコーラス。
“Calling"の曲の前後にまったく別のテイクをいれること。
稲葉氏(の高音の多用。
松本氏は全体的に押さえ気味。
曲にBeat#1とかいうのがついていない。(WICKED BEAT以来初めて。)
CMのオンエア数。(バージョン数も` )
ラジオ出演(ミュージックスクエアなど)
CD-EXTRA

MUSIC SCENE AND THE LANGUAGE USED

メタリカのRELOADが期待外れだったのでSURVIVEの素晴らしさが余計に目立った。メタリカはいつもはすごくクールなんだけど、今回に関してはB'zのほうが数段かっこよかった。
だけどいかにB'zがかっこよくてもセールスでメタリカを上回ることはできない。理由は簡単で、メタリカは世界の共通言語「英語」で歌っているのに対し、B'zはせいぜい1億人ぐらいしか使っていない「日本語」で歌っているからだ。すごく単純なようだけどこれが決定的事実なのだ。もし仮に実力のあるバンドに、B'zの楽曲を英語バージョンで歌わせたら、(べつにB'zがやってもいいけど)世界的規模でブレイクするんじゃないかって思う。使用言語によって活躍できる場所が限られる。B'zがメタリカのことを知っていても、メタリカはB'zの存在さえ知らないだろう。その辺が「音楽」のすごく矛盾した点だと思う。
それはさておき、日本人は西欧文明に対してあこがれをもっているのと同じ様に「英語」に対しても羨望の念を抱いている。「英語」はかっこいい。そう思う。ちょっとした語句でも英語にすると全然カッコ良くなる。"SURVIVE"が「生き残る」とか「生き抜く」とかいったタイトルだったらおはなしにならないだろうe 。

僕には僕の夢がある 破れかけても夢がある
僕には僕の意地がある しなるムチのよな意地がある
I will survive

MAY 11, 2000
Death13

  ( 「アイアンマンになりたい。」の部分はBLACK SABBATHだろう。
( UNO!の表紙を飾っていたのにはびっくりした。
` すべての曲にプロモがあるらしい。おれは"DEEP KISS"(ポリスに捕まりそうになってるの)が好き。
( BEAT ZONEなくなったからかな。
e プロモを撮影するのも外国(英語圏)だしね。日本人のこの外国(特にアメリカ)への羨望はいったいどこから来るのだろう。ちなみにSURVIVEの舞台はニュー・オーリンズらしい。

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